Cross Linked Fluororesin Coating
架橋フッ素樹脂コーティング
架橋フッ素樹脂コーティング
フッ素樹脂の滑り性や耐熱性など優れた特性はそのままに、耐摩耗性を向上させた架橋フッ素樹脂コーティングです。
その優れた特性から摩耗の激しい摺動部分に採用されています。
架橋とは、独立していた分子間で橋を架けたように結合させる反応です。
一般的に放射線照射、架橋剤の添加、化学架橋など様々な方法があり、2液を混ぜ合わせて硬化させるエポキシ樹脂もこの反応で硬くなります。
『架橋フッ素樹脂』はこの反応を利用し、フッ素樹脂を架橋させることで耐摩耗性を大幅に向上しています。
1
驚異的な耐摩耗性
通常のフッ素樹脂では、分子間の結合力が弱いことから、摩耗してしまう場合があります。
架橋フッ素樹脂は、架橋させることで、分子間に結合力の強い共有結合を形成し、耐摩耗性を大幅に向上させます。
耐摩耗性能は、一般的なPFA樹脂と比較すると約3~5倍の値を示します。
2
塗膜の凹凸
フッ素樹脂と比較すると塗膜に細かい凹凸があるため
対象物との接地面が減少し非粘着性が向上しています。
架橋フッ素樹脂(左図)、フッ素樹脂(右図)
3
フッ素樹脂と同等の特性
一般的に耐摩耗を向上させる場合、フッ素樹脂より耐摩耗性の高い樹脂や無機質のフィラーを充填するため、フッ素樹脂特有の特性である離形性やすべり性などが低下します。しかし当社製品は、耐摩耗の充填剤が架橋フッ素であるので、層のすべてが100%フッ素樹脂となり特性を損なうことがありません。
・各種シュート
・ローラー
・たこ焼きプレート
・ヒートシーラー
・治具の離形性向上
・だんご臼
樹脂名 | カラー | 非粘着 | 滑り | 導電 | 耐摩耗 | 適正膜厚 | 加工温度 | 耐熱温度 |
架橋フッ素樹脂 | クリアー | ◎ | ◎ | × | ◎◎ | 30~50μm | 360℃ | 260℃ |
試験項目 | 試験条件 | 試験結果 |
耐摩耗試験 | リングオンディスク試験 一般的なPFA樹脂との比較 | 一般的なPFA樹脂より 約3~5倍の耐摩耗性 |
密着試験 | 基番目試験(1mm方眼) | 100/100 |
鉛筆硬度 | 鉛筆硬度試験 | H~HB |
耐熱性 | 230℃24時間 | 異常なし |